エペソ6章 主は人を差別されることがない

エペ6:9「主人たちよ。あなたがたも、奴隷に対して同じようにふるまいなさい。おどすことはやめなさい。あなたがたは、彼らとあなたがたとの主が天におられ、主は人を差別されることがないことを知っているのですから」

人の上に立つ立場だからと言って、人を支配しようとするならその人は嫌われるでしょう。人の中には考えることが面倒臭くて人の言われたことだけやるという人もいるようですが、多くの場合自分で判断しないと生活が成り立たないものです。差別がまったくない世界は誰もが望むものですが、人の上に立つなら高慢になることは必然です。それでもパウロは「権威には従うべき(ロマ13:1)」と述べており、それらはすべて神によるものだからと説明しています(ロマ13:1)。そういう意味では、イエス様の出会った百人隊長の態度は特筆すべきものだと感じます。彼は「おことばを下さい(マタ8;8)」とお願いするだけでしたが、それだけで十分に権威ある者の力が働くことを理解していました。イエス様が「イスラエルのうちで、このような信仰を見たことがありません(ロマ8;10)」と言ったのもうなずけます。聖書では奴隷ということばが使われていますが、権威の下にある人が必ず奴隷とは限りません。どんなに非情な役人であっても、とりあえずはその立場を認め、あとは主に委ねる信仰が必要です。ダビデのように、自分でさばくことをせず、さばきを神に委ねることができれば、やがて証しのときも与えられるでしょう。悪行に逆らわずに、その場を逃れることも知恵だと思います。