2歴代誌6章 外国人についても

2歴6:32「また、あなたの民イスラエルの者でない外国人についても、彼があなたの大いなる御名と、力強い御手と、伸べられた腕のゆえに、遠方の地から来て、この宮に来て祈るとき」
現在のエルサレムには「嘆きの壁」が残っており、ソロモン神殿をヘロデ王が改築したときの壁がそのままになっています。毎日、多くのユダヤ人たちが壁に向かって祈りを捧げていますが、観光客やその他の宗教の人でも嘆きの壁に近寄ることができます。その場合は「キッパ」というかぶり物をかぶらなければなりませんが、ソロモンの言う「外国人」が宮に来て祈ることが可能になっています。ソロモンは「海辺の砂浜のように広い心」をすでに与えられており(1王4:29)、外国人に対しても寛容な姿勢を見せています。また、世界中からソロモンの知恵を聞きたいと集まる人に対して、ソロモンは惜しむことなくすべての問題に答えています(1王4:34)。エジプトとも婚姻関係を結び(1王3:1)、和平を図っています。ここでは外国人の祈りにこたえ、その御名を知るなら、主を恐れる民になるだろうと書かれています(33)。しかし、外国人に対しての偏見のない心は、やがてソロモンの目を外国の女へと移させ、700人の多国籍の王妃を持つようになります(1王11:3)。すべてに寛容すぎると、どこかで歯止めが利かなくなる典型的な例だと思います。