2歴代誌25章 彼らの所に帰した

2歴25:10「そこで、アマツヤは、エフライムから彼のもとに来た軍隊を取り分けて、彼らの所に帰したので、彼らはユダに向かって怒りを激しく燃やし、怒りに燃えながら、自分たちのところへ帰った」
「彼ら」とはイスラエルで銀100タラントで雇った傭兵のことです(6)。アマツヤは「神の人」の忠告を受け入れ、彼らをイスラエルに帰します(7-10)。金だけもらって、戦わずに済んだのだから喜んでもよさそうなものですが、傭兵たちはユダに向かって怒りを燃やし、やがてユダの町を襲います(13)。アマツヤはセイル(エドム)の地に攻め入り、勝利を収めますが(11)、エドムの神を持ち帰り拝んだとあります(14)。一度は「神の人」の声に聞き従っても、敵に勝利したらあっさりと自分の神を捨て去るのです。アマツヤは神から遣わされた預言者の言葉を遮るほどせっかちな性格でした(16)。傭兵を雇うのも、いまいち主に対する信頼の欠如があったからだと思います。そのアマツヤが「よく考えたうえで」イスラエルの王ヨアシュに戦いを挑んでいます(17)。ちょっと勝利したからといって、イスラエルに勝てるわけでもないでしょう。しかも、アマツヤはわざわざイスラエルから腕利きの傭兵を金で雇っているのです。この愚かな判断は、神から出たものだと書かれています(20)。戦いに勝てても、思い上がらず主に栄光を帰したならアマツヤも暗殺されずにいたかもしれません(27