箴言9章 こっそり食べる食べ物はうまい

箴9:17「盗んだ水は甘く、こっそり食べる食べ物はうまい」と」
なぜ盗んだ水は甘いのでしょうか?思慮深い人なら後ろめたい感覚にさいなまれるでしょうが、思慮に欠けた人(16)には甘いものなのです。彼らは一時的には甘く美味しいものを味わえるかもしれませんが、そこには「死者の霊」がいると書かれています(18)。そして「よみの深み」いることに気づかないのです(18)。ソロモンは知恵のある者だったので、もちろん盗んだりはしませんでした。なによりも「主を恐れることは知恵の初め、聖なる方を知ることは悟りである(10)」という大切な悟りを持っています。もし、主を恐れることを知らず、思慮に欠ける判断を続けるなら、死者の霊が近くに潜んでいることをしるべきです。「よみ」は英語では「underworld」とも訳され、「下界」という日本語訳もあります。つまり、いまは楽しく、快楽に浸っていたとしても、それは下の世界に足を突っ込んでいる状態なのです。人間にはそれは見えなくても、神には密かに味わっている人のまわりに死者の霊がまとわりついているのが見えているのです。ソロモンがいう知恵や知識は神に近づくだけのものでなく、悪から離れるためのものでもあります。自分だけの欲に支配され続けるなら、その欲の分だけよみに浸っていると覚えていたほうがよいでしょう。