箴言19章 贈り物をしてくれる人の友となる

箴19:6「高貴な人の好意を求める者は多く、だれでも贈り物をしてくれる人の友となる」
洋の東西を問わず、金持ちには多くの人が集まってきます。日本の有名な作家、芥川龍之介の書いた「杜子春」には、ソロモンが考える人の内面が描かれています。そのストーリーの中で杜子春が金を持っている間は、大勢の人が集まり、飲んだり歌ったりをしますが、杜子春の金が尽きると誰一人彼を助けようとはしませんでした。まさしく、ソロモンが言う通りです。現在では、ほんの一握りの人たちが富を独占することが問題になっていますが、富豪の近辺には必ず人が集まるものです。それは、ひょっとしたら何か奢ってくれるのではないかという卑しい考えが支配しているからです。人が貧しいときにどうしても、正しい選択を誤ってしまうこともあるでしょう。しかし、ソロモンは愚かなものにはぜいたくな暮らしはふさわしくない、と警告しています(10)。富は、それを掌握して正しく使わなければ、身を滅ぼしてしまうだけです。金持ちだから、誰からの忠告も聞かないとするなら、その人は愚かなままです。忠告を聞き、訓戒を受け入れるなら、その人は知恵を得るようになるのです(20)。