箴言26章 誉れが愚かな者にふさわしくない

箴26:1「誉れが愚かな者にふさわしくないのは、夏の雪、刈り入れ時の雨のようだ」
夏に雪が降ることも、刈り入れ時に雨が降ることもイスラエルの気候を考えるとほとんどありえないことです。26章では「愚か者」についての記述と(1-11)、「なまけ者」についての箴言がおもに書かれています。しかし、この2種類の人たちよりももっと悪い者がいます。「自分を知恵のある者と思っている人を見ただろう。彼よりも、愚かな者のほうが、まだ望みがある(12)」とあるように、「自分を知恵ある者と思っている人」がその人です。自分の価値を自分自身で決めたり、制限したりすることは客観性に欠けます。「愚かな者には、その愚かさに従って答えよ。そうすれば彼は、自分を知恵のある者と思わないだろう(5)」とあるように、愚か者が自分を知恵ある者と思わせない方法まで書かれています。つまり、愚か者が自分を知恵ある者と思わない限り、愚かな考えや行為を直すチャンスが残っていることになります。その反対に自分を知恵ある者とする人は、愚か者を導くようには簡単にその過ちを認めさせることができないのだと思います。愚か者が悔い改め、思い直し、少しでも愚かな行為を減らすことができたなら、神の誉れがその人を通して現れるでしょう。愚か者が愚かなままで誉れを受けることはありませんが、それでもソロモンは「望みがある」と言っています。