伝道者の書5章 誓ったことは果たせ

伝5:4「神に誓願を立てるときには、それを果たすのを遅らせてはならない。神は愚かな者を喜ばないからだ。誓ったことは果たせ」
伝道者の書も最初のむなしい発言から(1:2)、次第に箴言的な言い回しに変わってきています。ソロモンに知恵があるゆえに、むなしい出来事の中にも注意すべき点があるのだと思います。神と誓いを立てるなら、それは必ず実行すべきだとソロモンは言います。「誓い」はヘブル語で「neder(ネディア)」が使われ、神と人、人と人とに使われる果たすべきことです。誓願は神が叶える場合もあります。そのようなときは人間側が物断ちをしたり(民30:6)、髪をのばしたりします(民6:5)。ナジル人などは神との誓願を果たすべく、立てられた人たちのことです(民6章)。もし、神の前で誓ったことを果たさなければ、神はその人を愚かな者とみなします。それならば最初から誓わないほうが、まだましです(5)。神の前で軽々しく何かを誓わない方が良いでしょう。なぜなら神は人が語った言葉に対して責任を問われるからです。誓った内容が真剣なものかどうかは、試されることもあるでしょう。イエス様は「天をさして誓ってはいけません(マタ5:34)」、また「天をさして誓う者は、神の御座とそこに座しておられる方をさして誓うのです(マタ23:22)」と言われ、そういう誓いは責任の伴う重い行いであることを注意しています。