伝道者の書8章 死の日も支配することはできない

伝8:8「風を支配し、風を止めることのできる人はいない。死の日も支配することはできない。この戦いから放免される者はいない。悪は悪の所有者を救いえない」
最初の「風を支配し、風を止めることのできる人はいない」はヘブル語の直訳では「風を抑える権威を持つ者はいない」という感じになります。また次の「死の日も支配することはできない」は直訳だと「死を乗り越える権威を持つ者はいない」という訳になります。どちらもヘブル語「権威」に相当する「shalliyt(シャリート)」と「shiltowm(シルトウム)」という単語が使われ、風も死も権威の下にあることを示しています。私たちには「自然」と感じることも、実は権威の下で行われていることなのです。聖書には、イエス様が舟で大暴風をしかりつけると、風がやんだ記事が福音書にあります(マタ8:26)。また、ヨシュアは太陽を留め、月の動きを留めました(ヨシュ10:12-13)。神の権威があるなら、宇宙の仕組みさえそのことばの通りになるのです。さらにイエス様は死から甦られました(マタ28:5-9)。人が死と戦っても、生きる日を1秒でも思い通りにはできないのです。ソロモンの言うように、風を自由に扱い、死に支配されない人はいません。それができるのは神のみです。ソロモンは人が何を望んでいるかを知り、むなしさを募らせたのだと思います。