雅歌3章 あれはソロモンの乗るみこし

雅3:7「見なさい。あれはソロモンの乗るみこし。その回りには、イスラエルの勇士、六十人の勇士がいる」
娘の正体はわかりませんが、娘が愛している男の名前ははっきりしています。イスラエルの王であり、世界で最も知恵あるものと称され、金、銀、財宝を多く持つ裕福な王です。おそらく、王は娘の家に挨拶に行く約束をしていたのでしょう(4)。しかし、何らかの都合でソロモンは遅れたのだと思われます。時刻は夜回りが巡回するような夜になっています(3)。娘は夜回りをしている人に、「王を見かけませんでしたか?」とでも聞いたのでしょうか(3)。娘は間もなくソロモンを見つけますが、その描写はかなり生々しいものです。みこしはレバノン杉で作られ(9)、支柱は銀、背は金、その座席は紫色の布だと書かれています(10)。また、武装したイスラエルの精鋭60人を護衛として従えていました。これらのことは、娘の住んでいる町が庶民的な町で、いくら娘を愛しているとはいえ、娘の母に挨拶に行くのには、十分な警戒を怠るわけにはいかなかったのだと思います。イスラエルでは、花婿になる男が両親に挨拶をするのが慣わしだったようです。この訪問は婚約と同じ意味を持ちます。二人はついに結婚するのです。