雅歌6章 シュラムの女よ

雅歌6:13「帰れ。帰れ。シュラムの女よ。帰れ。帰れ。私たちはあなたを見たい。どうしてあなたがたはシュラムの女を見るのです。二つの陣営の舞のように」
シュラムの女というのは、シュラムという地方の出身ではなく、ヘブル語「Shuwlammiyth(シュラミース)」は、「Shulamite(シュラミテ)」の派生語で「完全な」とか「平和な」という意味があります。つまり、王妃、めかけ、娘たちがこぞってこの娘をほめたたえる(9)ほど彼女が美しかったことを、形容詞を頭につけて呼んだのだと思います。「バプテスマのヨハネ」のように、名前の最初にその人を形容する修辞をつけるのはよくあったようです。ソロモンもなかなかの面食いで、娘は「シュラムの女」とか「女のなかで最も美しい人よ(1)」という呼ばれ方をするぐらい美人だったことがわかります。文面からすると娘の父親の説明がなく、母と一人娘の2人暮らしだったように書かれています(9)。なんとなくあどけない娘は、12~17歳ぐらいの非常に若い美少女のような印象を受けます。王妃、めかけも、「私たちも、あなたと一緒に探しましょう(1)」と言ってくれるのです。そこには彼女の性格の良さも、かなりプラスに働いているように思えます。美人であどけなく、性格も生真面目、こんな女性なら男はメロメロになってしまいます。