ホセア1章 イズレエルと名づけよ

ホセ1:4「主は彼に仰せられた。「あなたはその子をイズレエルと名づけよ。しばらくして、わたしはイズレエルの血をエフーの家に報い、イスラエルの家の王国を取り除くからだ」」
ホセアはヤロブアム2世の時代に活躍した予言者です(1)。同時代にユダ国にはイザヤがいましたが、彼もまた裸になり、はだしで歩くように命じられています(イザ20:2)。どちらの預言者も滅びゆく国への大きなメッセージを伝える役割を担っていました。エフーの名前が出てきていますが(4)、エフーはアハブがめとったイゼベル(1王16:31)の悪行の限りを止めた、言わば英雄です(2王9:33)。しかも、イゼベルの持ち込んだバアルを根絶やしにしました(2王10:28)。それゆえ、神はエフー以降4代まではエフー家が絶えないと約束されています(2王10:30)。しかし、その約束をもらったのにエフーはヤロブアムの罪から離れませんでした(2王10:31)。そのことがイスラエルが滅びる原因の一つだったようです。ホセアがヤロブアム2世の時代にイスラエルが滅びることを預言したのち、ゼカリヤ、シャルム、メナヘム、ベカフヤ、ベカ、ホセアと6人の王が交代し、約40年が経過しています。奇しくもイスラエル最後の王の名前は、イスラエルが滅びると預言したホセアと同じ名前でした。ホセアは姦淫の妻をめとり、生まれてくる3人の子の名で強いメッセージを送ったのです。それは「神は散らす」「憐れまない」「我が民にあらず」というものでした