ホセア8章 わたしは知らなかった

ホセ8:4「彼らは王を立てた。だが、わたしによってではない。彼らは首長を立てた。だが、わたしは知らなかった。彼らは銀と金で自分たちのために偶像を造った。彼らが断たれるために」
「知らなかった」のヘブル語には「yada(ヤーダ)」が使われ、個人的に深く知るときに使う単語です。それは王が立てられても、主の御心ではなかったことを指しています。どんなに神に向かって祭壇を作り、いけにえを捧げたとしても、それが神から指示されたものでなければ無意味になってしまいます(11)。イスラエルの拝んだ子牛は職人が作ったものです(6)。形だけは神を拝んでいるようで、その実態は神からかけ離れたものだとホセアは預言しています。いけにえも偶像も、神を喜ばせるものではなかったのです。しかも、イスラエルは神に頼らず、アッシリアに貢物を捧げたことが書かれています(9)。これはメナヘム王の時代に現実となります(2王15:20)。この貢物のためにイスラエルは30年近くアッシリヤの猛攻を避けることができました。これも神のご計画とは違っていたようです。どんなに「神よ」「主よ」と言ったとしても、主は心の中を見られています(1サム16:7)。どんなに預言し、悪霊を追い出しても、「わたしはあなたを全然知らない(マタ7:23)」と言われるなら、残念なことです。イスラエルに起きたことは、クリスチャンへの戒めでもあります。うわべではなく良い実をならせて主に仕えるべきでしょう。