ホセア9章 喪中のパンのようで

ホセ9:4「彼らは主にぶどう酒を注がず、彼らのいけにえで主を喜ばせない。彼らのパンは喪中のパンのようで、すべてこれを食べる者は汚れた者になる。彼らのパンは彼ら自身のためだけであって、主の宮に持ち込むことはできない」
喪中についての決まりは民数記にあり、それによるなら遺体と同じ天幕にいる人はみな汚れた状態となり、蓋の空いた器も汚れると書かれています(民19:14-15)。それは野外でも同じで、死体に触れたり、骨に触ったり、墓に触れるなら汚れると判断されます(民19:17)。汚れる期間は7日間だとあり、他の人から隔離されます(民19:20)。彼らは一定の場所で他人とは別の生活をして、汚れを移さないようにしなければなりません。もちろん食事も別になります。ホセアの言う「喪中のパン」は、天幕に遺体と一緒いる人たちの食べるパンのことだと思います。汚れた人たちの食べるパンを食べてはならないということで(4)、ホセアはこのパンを主の宮に持ち込むことはできないと語っています。もし、主の地にとどまることができれば、汚れも少なかったかもしれません。しかし、彼らはエジプトに下り、アッシリアに連れて行かれ、それぞれの地で主に捧げることなく、汚れたものを食べるようになったのです(3)。それほどイスラエルの民が汚れていることをホセアは預言を通して伝えようとしています。ホセア自身がゴメルという娼婦を妻にすることで、姦淫がいかに主が悲しむことかを知らせようとしました。