ヨナ4章 わざわいを思い直される

ヨナ゙4:1「主に祈って言った。「ああ、主よ。私がまだ国にいたときに、このことを申し上げたではありませんか。それで、私は初めタルシシュへのがれようとしたのです。私は、あなたが情け深くあわれみ深い神であり、怒るのにおそく、恵み豊かであり、わざわいを思い直されることを知っていたからです」」
ヨナはひょっとしたらニネベの人々が悔い改めたとしても、また悪の道に戻り滅ぼされるかもしれないと期待したのでしょうか。聖書には「町の東のほうにすわり、そこに自分で仮小屋を作り、町の中で何が起こるかを見きわめよう(5)」としていたことが書かれています。一方、ニネベの人々は「もしかすると、神が思い直してあわれみ、その燃える怒りをおさめ、私たちは滅びないですむかもしれない(3:9)」と荒布をまとい、断食し主にお願いしたのでした(3:5-8)。双方に自分なりの思惑があります。それは自分なりの考えですが、神はヨナに対して「当然のこと(4)」のように怒るのかと尋ねています。英語では「right for you」と訳され直訳するなら「あなたにとって正しい」となります。神にとっての「当然」はヨナの考える「当然」とは違っています。ニネベの人々は滅んで当然だとは、神は考えておられなかったようです。もちろんアッシリアがヨナによる悔い改め以降ずっとイスラエルの神、聖書に書かれている神を信じたわけではありません。ただ主の前で悔い改め、断食し、祈る者を神は見過ごすことはできなかったのです。