ハガイ2章 あなたがたと結んだ約束により

ハガ2:5「あなたがたがエジプトから出て来たとき、わたしがあなたがたと結んだ約束により、わたしの霊があなたがたの間で働いている。恐れるな」
おそらくシナイ契約のことを言われているのだと思います。その内容を短くまとめるなら、主の「もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るなら(出19:5)」という条件に対し、「あなたがたはわたしにとって祭司の王国、聖なる国民となる(出19:6)」という契約履行の結果を示しています。この主のことばに対して、イスラエルの民は「私たちは主が仰せられたことを、みな行ないます(出19:8)」と答えています。これで契約成立ですが、神からの立場から言うなら、イスラエルの民はさんざん神の律法を破り、契約不履行で神の国民として神の国を継ぐことはできない状態だと思われます。イスラエルもユダも国を失ったのは、神との最初の契約を守らなかったからです。しかし、ハガイの預言の中で、主は1000年もの前の契約は生きていると言われ、さらに「わたしの霊があなたがたの間で働いている(5)」とまで言われています。これは捕囚に遭い、国も失い、神から見放され絶望的な状態にあったユダヤ人には、大きな希望のことばだと思います。ハガイの最後の言葉は「わたしがあなたを選んだからだ(23)」で終わっています。主の選びは確かなものです。