ゼカリヤ1章 角を打ち滅ぼすためにやって来た

ゼカ1:21「私が、「この者たちは、何をしに来たのですか」と尋ねると、主はこう仰せられた。「これらはユダを散らして、だれにも頭をもたげさせなかった角だ。この者たちは、これらの角を恐れさせ、また、ユダの地を散らそうと角をもたげる国々の角を打ち滅ぼすためにやって来たのだ」」
これらは御使いが同伴のもとでゼカリヤが見た幻になります。ゼカリヤはイドの子ベレクヤの子と呼ばれていますが、エズラ記ではイドの子となっています(エズ5:1)。また、ネヘミヤ記では、イド族のゼカリヤという呼び方をされています。イドは族名の総称で、イド族に属する子は、イドの子と呼ばれたのではないでしょうか。ここでは角が現れ(16)、その後職人が現れています(20)。「職人」のヘブル語は「chrash(カラーシュ)」で、「大工」や「労働者」の意味もあります。何かの目的のために労して働く人のことです。角は「ユダとイスラエルエルサレムとを散らした角」だと御使いが説明しています(19)。角がユダヤ人を押さえつけるのに対し、職人は角を打ち破る役割が与えられています(21)。ユダとイスラエルが神の律法を守らず、他の神に仕えたゆえに国を失い、捕囚に遭ったのです。しかし御使いはもう70年経ったではないですか、と訴えます(12)。時は満ち、彼らを苦しめる角と解放する職人も準備されています。人には長く何が起きているのかわからなくても、天地を造られた神には最初からのご計画どおりなのです。