創世記22章 イサクをわたしにささげなさい

創22:2「神は仰せられた。「あなたの子、あなたの愛しているひとり子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。そしてわたしがあなたに示す一つの山の上で、全焼のいけにえとしてイサクをわたしにささげなさい」」
アブラハムの「はい、主のおことばの通りにします」などという返事は聖書に書かれていません。次の節は「翌朝早く(3)」と時間が経過した書き出しになっています。アブラハムに与えられた試練は(1)深刻なものです。いけにえに捧げなければならないのは自分の愛している、しかもひとり子イサクです。アブラハムはイサクを捧げても、生き返らせて戻してもらえると考えたのでしょうか。あるいは、サラにもう一度子どもら生まれる奇跡を見せてくれると思ったのでしょうか。聖書にはアブラハムの心の内は書かれていないのでわかりませんが、アブラハムが主の言われた通りに行ったことはわかります。主はアブラハムに対して、天の星を見て「あなたの子孫はこのようになる(15:5)」と言われました。「彼は主を信じた。主はそれを彼の義とみとめられた(15:6)」とあります。アブラハムの義はそのまま主に認められたままです。すなわち、自分の子孫が星のようになることを信じたままなのです。この試練の後、主はみ使いを通して「あなたを大いに祝福し、あなたの子孫を、空の星、海辺の砂のように数多く増し加えよう。(17」と再び、最初に交わした約束を確固なものにされました。