ガラテヤ4章 あの人々の熱心

ガラ4:17「あなたがたに対するあの人々の熱心は正しいものではありません。彼らはあなたがたを自分たちに熱心にならせようとして、あなたがたを福音の恵みから締め出そうとしているのです」
「あの人々」とは、別の福音を言いふらして、ガラテヤの人々をかき乱す者たちのことです(1:7)。別の福音の内容がどのようなものかは書かれていませんが、多くのガラテヤ人がなびいたことを見ても、かなりオリジナルの福音と似ていたと思われます。現代でも「エボバの証人」や「モルモン教」など、聖書を用いながらも、その教えにはちょっとずつ偽物が混ざった宗教があります。パウロは、ガラテヤの手紙の最初から指摘し続けている「本物」と「偽物」の違いを知ってもらいたいのです。それはアブラハムの時代から予言的に聖書に書かれていることで、イサクとイシュマエルのことです(22)。そして、もう1つの例として上にあるエルサレムと下にあるエルサレムのことが書かれています(25)。イザヤ書から引用された「喜べ。子を生まなない不妊の女よ(イザ54:1)」「産みの苦しみを知らない女(27)」「夫に捨てられた女」とは、サラのことを指しています。サラはアブラハムによってではなく、その前の主の使いによって語られたことばによってイサクを産みました(創18:14)。約束の子がイサクで、肉の子がイシュマエルです。肉によって偽福音を伝えている者たちは、まさしく肉の子イシュマエルです。彼らは決して約束の子らの相続を受けることはできません(30)。パウロの説明はすべて聖書からのものでした。