マタイ2章 夢でヘロデのところへ戻るなという戒め

マタ2:12「それから、夢でヘロデのところへ戻るなという戒めを受けたので、別の道から自分の国へ帰って行った」
マタイではイエス様の誕生に、多くの夢が関わっています。まず、マリヤの夫ヨセフに主の使いが夢に現れ、イエスと名付けるように言っています(1:20)。次に東方の博士たちは、夢を受けてヘロデのもとには戻りませんでした(12)。続けて主の使いがヨセフに再び現れ、エジプトに逃げるように告げます(13)。ヘロデ王が死んだときも、主の使いがヨセフの夢に現れイスラエルに帰るように促しています(19-20)。そして最後にアケラオという、評判の悪い王がユダヤ王になったので、ナザレに退きます。これも夢による戒めだと聖書にあります(22)。東方の博士たちが見た夢以外は、すべてヨセフが見たものです。それはあたかも創世記に出てくる、夢を解き明かすヨセフを彷彿させる話です(創41章)。もちろん聖書には多くのヨセフと名付けられた人が登場しますが、マリヤの夫のヨセフは夢に敏感で、主からのメッセージはすべて夢で伝えられています。創世記のヨセフは前もってエジプトに遣わされ、そのことが出エジプトにつながった重要な人物です。新約のヨセフもマリヤを受け入れ、夢によってイエス様を守る大切な役割を担っていたのです。