過ぎ越しの起源

創41:40「あなたは私の家を治めてくれ。私の民はみな、あなたの命令に従おう。私があなたにまさっているのは王位だけだ」
ヨセフは夢を解き明かしただけで、飢きんの7年はまだ起きていません。それでもパロが自分に次ぐ地位を与えたのは、夢の解き明かしが誰の心にも納得いくものだったからだと思います。聖書には「パロとすべての家臣たちの心にかなった(37)」とあります。「神のことばは生きていて力があり、両刃の剣よりも鋭く(ヘブ4:12)」…とあるように、神が解き明かした夢の答えを誰もが信じることができたのです。もし、2年後にエジプトに飢きんが起きたとしたら、ヨセフの立場は危なくなってしまいます。ヨセフはエジプトの王のみならず、その家臣をも巻き込む大嘘つきのレッテルを貼られ、また牢屋に閉じ込められるでしょう。しかし、豊作も飢きんも主のご計画であり、ヨセフと兄弟たち、果てにはヤコブとの再会を演出するほんの序章にしか過ぎなかったのです。そして、ユダヤ人はエジプトで400年以上を過ごすこととなり、モーセによって出エジプトを経験することになります。この出エジプトの出来事は過ぎ越しの祭りの起源となり、ユダヤ人にとって最も大切な祭りとなるのです。イエス様はこの過ぎ越しの祭りのスケジュールにあわせて十字架に架かり、いけにえを捧げる日に自らのいのちをお捧げになったのです。すべてはヨセフからはじまりました。