マタイ18章 おまえがあんなに頼んだからこそ

マタ18:32「そこで、主人は彼を呼びつけて言った。『悪いやつだ。おまえがあんなに頼んだからこそ借金全部を赦してやったのだ」
この男は1万タラントを主人から借りていました(24)。一方、男は同じしもべの仲間に100デナリを貸し付けていました(28)。デナリは一日分の日当とされていました。しかし、1万タラントは約6000デナリに相当し、6000日分の給料に当たります。もう少しわかりやすく言うと、片や3ヶ月分の借金と、もう片方は16年分の借金となる計算です。借金をひれ伏して待ってくれるように頼んだのに(27)、自分から借りている債務者には首をしめて「借金を返せ」と言っています(29)。挙げ句の果てに牢に投げ入れた(30)とあります。この男が1万タラントを借金したのは王からです(23)。もちろん、この男が100デナリを回収して、自分の1万タラントの借金に当てなければならないことは理解できます。しかし、主人はあわれみのない態度を赦しませんでした(34)。イエス様は、ペテロの7回まで赦すべきかという問いに対する答えの続きを語っています。ペテロは「7を70倍するまで(22)」ということばに、どれほどの赦しかはピンと来ていなかったように思います。7度とか70倍とかを語る前に、自分がまず赦されている存在だと知るべきでしょう。この話は、回数のことでも、金額の大小のことでもないからです。