アシュタロテの町

ヨシュ13:31「またギルアデの半分、バシャンのオグの王国の町であるアシュタロテとエデレイ。これらは、マナセの子マキルの子孫、すなわち、マキル族の半分の諸氏族に与えられた」
アシュタロテはカナンの地にいた女神の名前です。その名前がつけられるほどの町は、いかに宗教色が強い町だったかがわかります。聖書に登場するアシュタロテは多くの場合、バアルと一緒に書かれています(1サム7:4など)。それはバアルを夫とし、アシュタロテはその妻で、2つをあわせて拝むことにより多産を願えるという信仰があったからです。また多産から派生して、農作物の豊作を願う対象としても信仰されていました。バアルの母はアシェラ(出34:13など)で、その夫はダゴン(1サム5:2など)で最高神とされています。それらの神々は聖書に登場し、主が排除すべき対象として、しばしばイスラエルに警告を与えています。神の名前が付く町はマナセ族のものになりました。マナセは半部族と呼ばれ(民32:33)、それは半分がヨルダン川の西側、もう半分が東側に分かれて土地を相続したからです。ヨルダン川を渡らず、その地を欲しがったのはルベンとガド族でした(民32:5)。それは彼らが多くの家畜を持ち、ギルアデが放牧に適していたからです。やがてマキルの孫ツェロフハデの娘たちが相続をめぐって信仰ある行動につながっていきます(17章)。