民数記34章 境界は次のとおりである

民34:2「イスラエル人に命じて、彼らに言え。あなたがたがカナンの地に入るとき、あなたがたの相続地となる国、カナンの地の境界は次のとおりである」
壮年の男子だけで60万人のイスラエルは(出12:37)、婦女子をいれると300万とも400万人ともいたと言われています。現在のイスラエルは約22,000キロ平方メートルあり、日本の四国(18,800km2)をひと回り大きくした程度の広さです。神が選んだ民族に、神が与えた土地は世界規模の大きなものではなく、じつに小さいものでした。カナンの地には先住民族がいて、後から来たイスラエル人は明らかによそ者であり、侵略者となっています。その境界は西は地中海まで(6)、南は砂漠が広がっているので、ネゲブ砂漠のエドムと接するところまでです(3)。東はヨルダン川という自然の境界があるためルベン、ガド、マナセ半部族の所有したところまでとなります。問題は北の境界線で、イスラエルが攻めてこられるとしたら、北からの侵入が圧倒的に多く、後に2国に分かれたとき北イスラエルアッシリアから真っ先に狙われています。当時の境界は現在のヨルダンとシリアの土地を含んでおり、現在でもヨルダン、シリア、レバノンとは境界を巡って対立しています。1994年にヨルダンとはアメリカのクリントン大統領の仲介で和平条約を結び、現在に至っています。ヨルダンはこの条約で、イスラエルから水資源をもらうことができ、簡単には条約破棄ができない状態になっています。すべての発端はイスラエルのカナン入植から始まりました。