詩篇25篇 すべての苦しみから贖い出してください

詩25:22「神よ。イスラエルを、そのすべての苦しみから贖い出してください」
ヘブル語のアルファベット順で22節の詩が書かれています。日本語では「折句(おりく)」というもので、「いろは」や「あいうえお作文」などがこれに近いものだと思います。「主よ(1)」や「わが神(2)」のような神への呼びかけは、アルファベットの順に含まれていません。ダビデは、主がどれほど正しいお方で、公平なさばきをされる方かを語っています(3)。「。。。ください」という神に対する願いは、全部で16回繰り返されています。ダビデがいつも神に拠り頼み願っていることがわかります。お願いばかりしては、いけないのではないか…と考えがちですが、ヨハネは「私たちの願う事を神が聞いてくださると知れば、神に願ったその事は、すでにかなえられたと知るのです(1ヨハ5:15)」と書いており、願うことは神と交わるうえで欠かせないことだと思います。願いが叶えられ、主がともにいてくださることを知り、神に感謝を捧げ、神をほめたたえることも大切なことです。ずっと「私」が中心で詩が進行してきましたが、最後にイスラエルの苦しみから贖われることを願っています。記憶が正しければ、詩編の中でダビデイスラエルの贖いを祈ったのはこの25編だけです。イスラエルもまたダビデとともに苦しみ、戦いを続けてきたのです。ダビデイスラエルを気遣う王であることはうれしい限りです。