詩篇44篇 私たちの心はたじろがず

詩44:18「私たちの心はたじろがず、私たちの歩みはあなたの道からそれませんでした」
この歌い手は、神によって誇り、御名をほめたたえていました(8)。しかし、「それなのに(9)」という言葉から、彼らの環境は一変します。あたかも自分たちは安価で売られ(12)、隣人のそしりとされ、あざけられ、笑いぐさとされたと訴えています(13)。そのために一日中、恥が顔をおおっていたとあります(15)。敵と復讐者(16)が自分たちを笑いものにし、勝ち誇ったように威張っている様子が見てとれます。普通このようなことが自分の身に起きるなら、とても立ち上がれないでしょう。しかし、コラの子たちの心はたじろがなかったのです。それは主に対して常に目を向けていたからだと思います。何か理解を超えた、自分に不都合で不利益なことが起きると、何が原因かと思い悩んでしまいます。そんなときにこの詩を読むなら、勇気を与えてくれます。「私たちはあなたを忘れませんでした。また、あなたの契約を無にしませんでした(17)」という言葉に代表されるように、心に神があるのかが肝心なのです。主の与えてくださった約束は決して地に落ちません(イザ40:8)。主の約束を盾に敵に立ち向かうなら、恐れることはありません。彼らが「たじろなかった」背景には、神に対する絶対的信頼と、御言葉の約束の故だったと思います。何よりも主の道をそれることなく歩む者には、神からの助けが必ずあると信じることです。