申命記3章 ルベン人とガド人には

申3:16「ルベン人とガド人には、ギルアデからアルノン川の、国境にあたる川の真ん中まで、またアモン人の国境ヤボク川までを与えた」
約束の地に入る前にイスラエルは、エモリ人シホンと(1:4)、バシャン王オグを打ち破っています(3)。イスラエルの勝ち取った地はまだヨルダン川の手前で、イスラエルが目指している約束の地はヨルダン川を渡った西側にあります。申命記ではモーセが占領した土地をルベン、ガド族に与えたように書かれていますが、民数記では彼らがモーセに頼んだようになっています(民32:1-4)。その理由はルベンとガド族は多くの家畜を持っており、ギルアデの地は牧草地が広がり、家畜に適した場所だったことが挙げられます(民32:1)。そして、残りの地はマナセの半部族に与えたと書かれています(3:13)。マナセはルベンとガドとは違って、家畜を多く持っていたかは言及されていませんが、マナセが大きな戦果を上げたか、あるいは人数的に多かったからだと思われます。結果的にマナセ族は半分に分かれ、ヨルダン川を渡った半部族の中にツェロフハデの五人の娘がいました。彼女たちは勇気を出してモーセに女であっても割り当て地をもらえると訴えた娘たちです(民36:2-7)。このように約束の地に入る前の前哨戦ともいえる戦いで、少しずつ戦いに馴れていき、巨人のいる約束の地へ入っても恐れることなく神に信頼する術を身につけていったのだと思います。