申命記11章 主の命令に聞き従わず

申11:28「もし、あなたがたの神、主の命令に聞き従わず、私が、きょう、あなたがたに命じる道から離れ、あなたがたの知らなかったほかの神々に従って行くなら、のろいを与える」
旧約の根幹をなすみことばだと思います。神の命令に従うなら祝福(27)、そうでなければのろいです(28)。ゲジリム山とエバル山はその象徴で(29)、のちにイスラエルは2つに分かれて、言われた通りに祝福とのろいを宣言しました(27-28章)。果たして彼らは祝福を受けたのでしょうか?ステパノは荒野にいるときから「モロクの幕屋とロンパの神の星をかついでいた(使7:43)」と語り、約束の地に入る前から偶像を幕屋と一緒に運んでいたことがわかります。また、ヒゼキヤがユダの国からあらゆる偶像を壊したとき、モーセの作った青銅の蛇はまだ拝む対象となっていました(2王18:4)。ヒゼキヤは悪王マナセを主に導くことなく死んだため(2歴32:33)、息子マナセは歴代の王の中でアタリヤとならぶ悪王と称されるようになったのです。旧約の約束は破られ、のろいに傾いたように思えます。ユダヤ人たちは捕囚に遭いバビロンに連行されました。それも神が予言しており、70年後に帰ってくることも預言者を通して知らされていました(エレ25:12)。イスラエルが復興することも預言され(エレ32:15)、1948年のイスラエル建国はその成就だとされます。現在のイスラエルが神の律法に従っているとは言えませんが、神の何らかの関与があることは否めません。今は異邦人の時代かも知れませんが、ユダヤ人が主に愛されていることに変わりないのです。