ヨシュア記11章 ハツォルだけは例外である

ヨシュ11:13「ただしイスラエルは、丘の上に立っている町々は焼かなかった。ヨシュアが焼いたハツォルだけは例外である」

新共同訳や口語訳ではハツォルはすべての国の盟主であったと訳されています。新改訳の「首都」にあたるヘブル語「rosh(ローシュ)」は、「リーダー」や「統治者」の意味があります。ハツォル王ヤビンはかなりの有力者だったらしく、彼の声掛けで集まった軍は「海辺の砂のように(4)」多かったと書かれています。馬を多く持つことは当時の戦争では有利に立てる条件でした(4)。ヨシュアがどのように馬の足の筋を切り、戦車に火を放ったかは具体的には書かれていませんが、戦車の行く手にわなを仕掛けたりしたのかもしれません。とにかく主の命令に従った結果(6)、海辺の砂のようにいた軍に勝利することができました。そしてとどめはハツォルの町を火で焼いたのです(11)。それはハツォルのような力ある国を残しておけば、また連合軍を組織して攻め込まれるかも知れないからです。後にハツォルは士師記にも登場し、カナンの王ヤビンという同名の王がいたと書かれています(士4:2)。終わりの時代のバビロンやメギドのように,、主に敵対する地名は繰り返し歴史に登場するようです。