ルカ6章 人を量る量りで

ルカ6:38「与えなさい。そうすれば、自分も与えられます。人々は量りをよくして、押しつけ、揺すり入れ、あふれるまでにして、ふところに入れてくれるでしょう。あなたがたは、人を量る量りで、自分も量り返してもらうからです」
人への評価が低いなら、その人もあまり尊敬されないでしょう。人を見下す人を誰も喜ばないからです。これは「さばいてはいけません(37)」に通するものです。人を尊敬し、絶対に見下すことのない人の評価は高いのです。そして与えることの大切さが語られています。パウロは「肉に従う者は肉的なことをもっぱら考えますが、御霊に従う者は御霊に属することをひたすら考えます(ロマ8:5)」と言い、人が肉で考えるときの評価は、人の肉的な思いしか引き出さないことを示しています。「損得」は人が判断するときに基準にし勝ちなものです。しかし、損とか得は自分中心の肉的な思いからきているのです。イエス様は、この損得勘定を捨てて、相手のことを思いやって判断するように説かれているのです。そうすれば、人々は量りをよくして、量りに入る以上のものを与えてくれると言われています。小麦を量るには「かご」を意味する「エパ升」が使われていました。律法では正しいエパで量らなければならないとあり(レビ19:36)、升の大きさによって不平等がないようにされていました。イエス様は同じ升を使っても、押し付けたり、揺すったり、さらに山盛りにして、少しでも多くの量を与えるようになると教えています。