ルカ13章 この女はアブラハムの娘なのです

ルカ13:16「この女はアブラハムの娘なのです。それを十八年もの間サタンが縛っていたのです。安息日だからといってこの束縛を解いてやってはいけないのですか」
会堂に集う女はもちろんユダヤ人です。イエス様はザアカイの家に行ったときにも「きょう、救いがこの家に来ました。この人もアブラハムの子なのですから(19:9)」と言われています。また、カナンの女から娘をいやして欲しいと頼まれたときには「わたしは、イスラエルの家の失われた羊以外のところには遣わされていません(15:24)」と明確に自分の使命を語られています。なぜ、イエス様が地上に来られたのかは、聖書の預言の成就が挙げられます。バプテスマのヨハネ神の国の到来を告げ知らせ、悔い改めるように説いたのは、ユダヤ人に対してです(マタ3:2)。ユダヤ人たちが悔い改め、イエス様を王とするイスラエルの再興を望んでいたのは、弟子たちの言葉からも明らかです(使1:6)。ところがイエス様が天に昇られた後(使1:9)、事態は一変します。それが決定的になったのはペテロが3度見た夢にあります(使10:9-16)。そしてパウロは、キリストを信じる信仰によって人はアブラハムの子孫と見なされると語っています(ガラ3:29)。アブラハムの子は、キリストを信じる者たちのことです。