2コリント5章 私たちはこう考えました

2コリ5:14「というのは、キリストの愛が私たちを取り囲んでいるからです。私たちはこう考えました。ひとりの人がすべての人のために死んだ以上、すべての人が死んだのです」
パウロ的な考え方です。アダムのことも「ちょうどひとりの人の不従順によって多くの人が罪人とされた(5:19)」と語り、罪の始まりもひとりの人だと説明しています。同様に、アダムとキリストを対比して「死がひとりの人を通して来たように、死者の復活もひとりの人を通して来たからです(1コリ15:21)」と語り、死も死者の復活も「ひとりの人」によるものだとコリントの最初の手紙にあります。「私たちはこう考えました」は、今までの幕屋を着るとか(2)、肉体を離れる(8)ということの総論を伝えようとしたのだと思います。結局、自分たちが生きているのは、自分の代わりに死んでくださった方がいるからです。その説明を「ひとりの人がすべての人のために死んだ以上、すべての人が死んだのです(14)」という、パウロならではでの「ひとりの人」というフレーズを使ってしているのです。自分たちがもう死んでいるというのも不思議な感じがしますが、罪に対しては死んだのです。「ひとりの人」がすべてを変えたと理解するには信仰しかありません。