ガラテヤ1章 私たちが宣べ伝えた福音に反する

ガラ1:8「しかし、私たちであろうと、天の御使いであろうと、もし私たちが宣べ伝えた福音に反することをあなたがたに宣べ伝えるなら、その者はのろわれるべきです」
「私たち」はパウロたち「使徒」のことです。その引き合いに「天の御使い」が使われています。パウロとしては「最も権威ある者が語ったとしても」、と言いたかったのだと思います。神の御使いが、神から授かったことば以外を話すとは考えにくいですが、パウロは「サタンさえ光の御使いに変装するのです(2コリ11:14)」とコリント教会に書いており、その可能性があることも否定できません。いったいガラテヤの人々はどんな福音を聞いていたのでしょうか。「ほかの福音(6)」と書かれている「ほかの」にあたるギリシャ語は「heteros(ヘテロス)」が使われており、「異質の」という意味があります。「heteros」からイメージするのは、同じようで種類が違うというものではなく、全く異なる性質というものです。中世ヨーロッパで流行った「免罪符(贖宥状)」は、罪が赦されるためにはお金を払って、教会の発行したお札を買えば良いというものでした。ガラテヤの諸教会で受け入れられた偽福音がどういうものかは書かれていませんが、贖宥状のように福音の根幹から歪められた内容だったと考えられます。パウロが偽福音がガラテヤ諸教会で受け入れられているのを聞き、どうしても本当の福音を知らせたかったのだと思います。