コロサイ4章 ラオデキヤ人の教会でも

コロ4:16「この手紙があなたがたのところで読まれたなら、ラオデキヤ人の教会でも読まれるようにしてください。あなたがたのほうも、ラオデキヤから回って来る手紙を読んでください」
文面からすると、ラオデキヤにも手紙を書き送っているように見えます。現存する聖書の書簡にはラオデキヤへの手紙というものはありません。おそらくパウロは、何通かの手紙を書いており、その1通はラオデキヤ宛で近隣のコロサイにも読むように指示しているのだと思います。同じ内容の手紙を読み合うということは、コロサイ、ラオデキヤの両教会が同じような成長をしていたと考えられます。その後、ヨハネの黙示録では、ラオデキヤはなまぬるい教会として登場しますが(黙3:16)、コロサイの手紙が書かれた時代にはまだ成長途中だったようです。黙示録ではラオデキヤ教会に「精錬された金」「白い衣」「目薬」を買うように主から言われています(黙3:18)。それはラオデキヤが、自分たちは富んでいると勘違いしており、貧しく、裸で、目が見えないことに気付いていないからです(黙3:17)。もし、ラオデキヤの人たちが同じ手紙を読んだのなら、パウロの「目を覚まして、感謝をもって、たゆみなく祈りなさい(2)」というアドバイスは、どのように聞こえたのでしょうか。まだローマ支配の中で、奴隷、妻、夫、子どもに対する態度を、主の兄弟のように扱うのは難しい時代です(3:18-21)。パウロの手紙によって目が開かれ、自分が裸でないことを悟れれば幸いだと思います。