2テサロニケ2章 まず背教が起こり

2テサ2:3「だれにも、どのようにも、だまされないようにしなさい。なぜなら、まず背教が起こり、不法の人、すなわち滅びの子が現われなければ、主の日は来ないからです」
「背教」のギリシャ語「apostasia(アポスタシア)」は、そのまま英語の「apostasy」の語源になっています。異端のように教理が違っているのではなく、同じ教えがあるのに教えに背くことが背教だと言えます。おそらくパウロの言おうとしている不法の人は、もっと聖書に精通しており、サタンの力によって惑わす能力に長けている者だと思います。サタンの常とう手段は「神は、ほんとうに言われたのですか(創3:1)」というささやきです。また、「あなたは決して死にません(創3:4)」も、サタンの得意とする誘惑です。一番やっかいなのは、サタンも聖書のことばを使うことです(マタ4:6など)。パウロは「驚くには及びません。サタンさえ光の御使いに変装するのです(2コリ11:14)」と言い、御使いに見えても簡単に信じることさえできないことを警告しています。聖書に書いてあると言われても、簡単に信じないことです。1200章近くある聖書の文言を巧みに組み合わせれば、自分の思い通りの説教を作ることも可能です。自分の聞いたことが、聖書に沿っているか、背いているかは、かなり聖書を読み込まないとできないことです。そのために神は地上に「助け主」を送ってくださったのです(ヨハ11:26)。聖霊に聞く練習を積み重ねれば、滅びの子を見分けることができます。