詩篇96篇 義をもって世界をさばき

詩96:13「確かに、主は来られる。確かに、地をさばくために来られる。主は、義をもって世界をさばき、その真実をもって国々の民をさばかれる」
「主に歌え(1ー2」と「主にささげよ(7-8)」が3回繰り返されています。「主にささげよ」は、新共同訳、口語訳、2017年版はそれぞれ「主に帰せよ」という訳になっています。栄光や力は、もともとは主のものなので主にお返しするという「帰せよ」という方が良いのかもしれません。3回繰り返すのは、父、子、聖霊のそれぞれに言うためだという説もあります。また、ヘブル語に比較級や最上級がないために、3回繰り返すことで最上級と同等の意味を持たせるためだという説もあります。この詩は「良い知らせ(2)」を告げ知らせるための歌です。良い知らせとは公正をもって国々をさばかれるお方が来られるという知らせのことです。どんなに苦しいことがあっても、正しいさばきをするお方が来られるならすべては贖われます。もし、義なる神がおられないとするなら、人生に何の希望もなくむなしいものになってしまうでしょう。創り主がおられるから人は生きることができ、希望を持つことができるのです。この詩の歌い手がそのことを念頭に置いて、非常に心が高ぶっているのが分かります。やがて来られ義をもって世界をさばかれるのは誰でしょうか。すべての口はイエス・キリストは主あると告白し、父なる神がほめたたえられるのです(ピリ2:1)。