エレミヤ26章 私を遣わされたのです

エレ26:12「エレミヤは、すべての首長とすべての民に告げてこう言った。「主が、あなたがたの聞いたすべてのことばを、この宮とこの町に対して預言するよう、私を遣わされたのです」」
エレミヤが耳で聞いた通りの預言をしたので、死刑に当たると祭司や預言者たちは言っています(11)。それでは、ほかの預言者たちは聞いてもいない主のことばを預言していたのでしょうか。どうやら預言者という職業は誰かに育てられたり、任命されて就くようなものではなかったようです。おそらく、自己申告によって預言者になったのだと思います。「主は言われる」と大声で語ったならば、それからその人は預言者になるのです。そのために宮廷預言者と呼ばれる王のお抱えの預言者もいて、王の気にいる預言ばかりをして生計を立てていました。エレミヤは再度自分は主から遣わされたのだと言い、悔い改めを要求します(13)。エレミヤは捕らえられ、死をも覚悟しましたが、同じ預言をしたウリヤは(20)、エジプトに逃げました(21)。同じ預言者でも主のことばを託される覚悟がある者と、そうでない者の違いがここにあります。ただ滅びを宣告することは、夢も希望もなくむなしいものです。エレミヤが主から託されたことばは、滅びと同時に悪の道から立ち帰れば、主はわざわいを思い直すというものでした(3)。ウリヤにはこの部分の意味がよくわかっていなかったのだと思います。滅びを告げたから、自分は殺されると考えエジプトに逃げたのです。