エレミヤ32章 再び畑が買われるようになる

エレ32:43「あなたがたが、『この地は荒れ果てて、人間も家畜もいなくなり、カルデヤ人の手に渡される』と言っているこの国で、再び畑が買われるようになる」
エレミヤは甥のハナムエルが、畑を買って欲しいと聞いたとき、あらかじめ主からのことばがあったので、この取引は主からのものだと考えていました(8)。律法では畑を売買するときは、その畑の蒔く種の量で評価が決まります。律法の定めた評価は大麦の種1ホメルごとに銀50シェケルとなっています(レビ27:16)。17シェケル(9)ならば、そんなに大きな畑ではないように思えます。アナトテはベニヤミン族がレビ族に割り当てた、レビ族の土地です(ヨシュ21:18)。主からのことばに従うとはいえ、さすがにエレミヤも、いままさにエルサレムが陥落しようとしているときに畑を買えと仰せられた(25)、と不満げです。しかし、主はもう一度彼らを集め安らかに住まわせると言われます(37)。70年後にユダヤ人を顧み、もう一度エルサレムに帰らせることはすでに預言によって語られたことで(29:10)、エレミヤも知っているはずです。エレミヤの畑の購入は、未来に対する預言者のパフォーマンスだと思います。たとえ17シェケルであっても、バビロン軍が包囲している中、しかも王家の庭に監禁されている男が畑を買うという愚行には、周りの誰もが不思議がったと思います。それも主のご計画の一部なのです。