エレミヤ37章 エルサレムから出て行った

エレ37:12「エレミヤは、ベニヤミンの地に行き、民の間で割り当ての地を決めるためにエルサレムから出て行った」
エレミヤは親戚から土地を買ったことが記されています(32:9)。それは、エレミヤが王の庭で監禁されているときで(32:2)、身動きも取れず、土地を見て買うこともできませんでした。エレミヤは土地を買うことが、主からのことばだと悟り、証書に署名し買うことにしたのです(32:8-10)。その土地はベニヤミンの土地だとあるので(32:8)、エレミヤは自分の身が自由なうちに見に行ったのだと思われます(4)。すでにエレミヤはバビロンによってユダ国が滅ぼされることを預言しており、エルサレムが廃墟になることも知っていました(21章、25章)。エジプトがユダ国に加勢すると見た、バビロンは一時兵を引き上げます(5)。しかも、主はカルデヤ軍はかならず戻ってきて、エルサレムを火で焼くとエレミヤにことばを授けているのです(10)。そのような、ほんの僅かな休戦のときを見て、エレミヤは自分の土地を見に行こうとしています。自分の命さえ危ないときに、土地がどうなろうと構っていられない状況なのに、エレミヤは不思議な行動をとります。おそらく、買った土地が主から示されたもので、主にはご計画があるはずだからと、自分の買った畑を見に行ったのだと思います。しかし、この行為がカルデヤの地に落ち延びるように見えたようです(13)。