1列王記17章 彼は三度その子の上に身を伏せて

1王17:21「そして、彼は三度、その子の上に身を伏せて、主に祈って言った。「私の神、主よ。どうか、この子のいのちをこの子のうちに返してください」」
3度というのは、もちろん1回ではないということです。何でも祈れば、すぐに答えられるわけではありません。主のご計画がある以上、それに従わなければならないのです。コインを入れればジュースが出てくる自動販売機のように、祈ればすぐに何でも望みが叶うというようなものではないでしょう。主がエリヤの願いを聞くかどうかは(22)、主に裁量権があります。この後、エリヤとバアルの預言者との戦いがありますが(18:12-40)、戦いの後でエリヤは大雨が降る預言をします(18:41)。エリヤは若い者に、上って海の方を見るように促します。最初は手のひらほどの雲が、次第に大きくなっていきます。若い者は7回上に登り、雲を観測したのです(18:43-45)。3回子どもの上に身を伏せたエリヤも、7回雲を見にいった若者も、時間の経過が必要でした。それは人が想像する祈りが成就する時間と、神があらかじめご計画されている時間との間に大きな隔たりがあるからです。エリヤとしては自分が世話になった母子を悲しませたくはなかったので、そのことを訴えています(20)。エリヤの訴えは聞かれ、主は男の子にいのちを返したので、男の子は生き返り母に戻されました(23)。そして、シドン人の母はエリヤが本当に主のことばを取り次ぐ預言者で、主のことばは本当だと悟るのです(24)。