2列王記12章 宝物倉にあるすべての金を取って

2王12:18「それでユダの王ヨアシュは、自分の先祖であるユダの王ヨシャパテ、ヨラム、アハズヤが聖別してささげたすべての物、および自分自身が聖別してささげた物、主の宮と王宮との宝物倉にあるすべての金を取って、アラムの王ハザエルに送ったので、ハザエルはエルサレムから去って行った」
ハザエルに金を渡したことが、ヨアシュが暗殺される原因の一つとなりました(20)。ソロモンが神殿を建設してから約150年が経過しています。どんな建築物でも100年以上経つなら老朽化していき、黄金の輝きも磨かなければ、黒ずんでしまいます。ヨアシュはずっと神殿補修を気にかけていました。それは祭司エホヤダが神の律法やしきたりをヨアシュに教えていたからです。しかし、ヨアシュが30歳になっても、一向に神殿の修復は行われません(6)。いままで集めた金が、宮で働く木工や建築師たちにうまく払われていなかったからです(7)。それでエホヤダが箱を宮の入り口に置き、自由に献金するシステムをつくりました(9)。これで神殿修復は順調に行くようになりましたが(15)、アラムの王ハザエルが攻め上って来たことで状況が一変します。ヨアシュが宮の宝物倉にあるすべての金をハザエルに差し出したことで、国の財政が傾いてしまったのです。エホヤダの生きている間はヨアシュは主に従いましたが、エホヤダの死後ユダのつかさたちがヨアシュにアシュラ像を拝むようにしたので、主はヨアシュの繁栄を除かれました(2歴24:17-20)。結局、7歳で王になったヨアシュは(11:21)、47歳で暗殺されてしまいます。