2歴代誌24章 王を伏し拝んだ

2歴24:17「エホヤダが死んで後、ユダのつかさたちが来て、王を伏し拝んだ。それで、王は彼らの言うことを聞き入れた」
ヨアシュが王になったのは7歳で、右も左もわからない子どもでした(1)。彼の功績は祭司エホヤダに負うものが大きいと言えます。実際に、聖書には「ヨアシュは、祭司エホヤダの生きている間は、主の目にかなうことを行なった」と書かれています(2)。ヨアシュの心は純粋だったので身近な大人の言うことはすべて正しいと思っていたのかもしれません。その頼りのエホヤダが死ぬと、ヨアシュには心の拠り所がなくなってしまったのです。そこに現れたのがユダのつかさたちで、「王を伏し拝んだ(17)」とありますが、おそらく王に気に入られようと、一生懸命ヨイショしたのだと思います。エホヤダとともに神の宮の修復に尽力し、日本の賽銭箱のルーツになる献金の箱を考案したのもエホヤダとヨアシュのコンビでした。にもかかわらず、ヨアシュの弱い心のために、つかさたちは容易にヨアシュにつけ入り、アシュラ像に仕えさせたのです(18)。一度、自分たちの言うことを聞くと悟ったつかさたちの悪行は収まりません。つかさたちに逆らう主の祭司エホヤダの子ゼカリヤを石で打ち殺し(21)、悪の上に悪を重ねたのです。結局、ヨアシュの最後は暗殺という不名誉な結果になり、彼の遺体はダビデの町に葬られたものの、王の墓には葬られませんでした(25)。