2列王記20章 彼が貯水池と水道を造り

2王20:20「ヒゼキヤのその他の業績、彼のすべての功績、彼が貯水池と水道を造り、町に水を引いたこと、それはユダの王たちの年代記の書にしるされているではないか」
アッシリアもバビロンも、攻め入る前に城壁を囲む作戦を取っています(18:17、25:1)。エルサレムは周囲を山に囲まれているので、防御には向いていましたが、兵糧攻めにあうともろいという弱点がありました。アッシリアのラブ・シャケは、エルサレムに上ってきたとき、真っ先に池の水道を抑えています(18:17)。ヒゼキヤは主の目にかなうことを行なっただけでなく(2歴31:20)、政治、軍事の面でもすぐれた能力を発揮していました。その最大の功績が治水の整備です。水源はギホンの川だとされ、上流をせき止めて、エルサレムまでまっすぐの浄水路を作りました(2歴32:30)。現在のエルサレムの観光ルートでは「シロアムの池」ツアーがあり、この池を見ることでヒゼキヤが水路を整備しただけでなく貯水池も作っていたことがわかります。この水の確保で、籠城した際に真っ先に心配される水不足がなくなりました。それでもバビロンによる、ゼデキヤ治世9年から11年までの2年のエルサレム包囲は相当に厳しいものだったと思います(25:1-2)。さすがに水があっても、ききんがひどくなり、糞尿処理もできず疫病が蔓延することになりました(25:3)。せっかくのヒゼキヤの治水も主のさばきには役に立たなかったのです。