1歴代誌5章 長子の権利はヨセフに帰した

1歴5:2「ユダは彼の兄弟たちにまさる者となり、君たる者も彼から出るのであるが、長子の権利はヨセフに帰したからである」
本来ならルベンが長子です。しかし、彼はヤコブのそばめビルハと寝て、長子の権利を失いました(創35:22)。この行為は次の代の長のしるしとなるものです。ソロモンの兄弟アドニヤも、ダビデのそばめアビシャクを妻にしようとしました(1王2:21)。暗にダビデのそばめを手に入れることで自分が継承者だと示そうとしたのです。しかし、この悪だくみはソロモンにすぐに見抜かれ彼は殺されてしまいます(1王2:25)。また、アブシャロムもダビデエルサレムから追い出した後で、ダビデのそばめのところに入っています(2サム16:22)。結局、ルベンははずれ、シメオン、レビが次の候補ですが、彼らもディナのためにヒビ人を殺したために候補からはずれます(創34:25)。そして、4男ユダですが、ここではユダでなくヨセフだと書かれています。レビが祭司となったために、ヨセフ族はマナセ、エフライムと数えられました。しかも、ヤコブは二人を祝福するときに手を交差してエフライムを長子だとしています(創46:14)。最後はラケルの子が長子となりました。結局、聖書の伝えるところは単に生まれた順番だけが、長として継ぐ条件ではなく、そこにはいつも神の何らかのご計画が働いておられるのです。