2歴代誌21章 アハブの娘が彼の妻であった

2歴21:6「彼はアハブの家の者がしたように、イスラエルの王たちの道に歩んだ。アハブの娘が彼の妻であったからである。彼は主の目の前に悪を行なったが」
ユダ国の話をしているのに、イスラエル王アハブにならって悪の道を歩んだことが書かれています。確かにヨシャパテはアハブに近づき、息子と娘を結婚させています(18:1)。そういう意味ではアハブはヨラムの義理の父であり、何らかの交流があっても不思議ではありません。聖書には明確に書かれていませんが、ヨラムの妻アタルヤは、アハブとイゼベルの娘だと思います。イゼベルがバアルをイスラエルに持ち込み、アハブはイゼベルの神を拝むようになったことが書かれています(1王16:31)。もし、アハブにそれほどの影響を与えた女が、自分の娘ならなおさら自分の色に染めたと推測されます。とにかく、このシドン人の血は非常に濃く、イゼベルの高慢で他の意見を受け付けない性格は、そのままアタルヤにも遺伝したと思われます。ヨシャパテが善王だっただけに、息子ヨラムにもイスラエルの民も期待したと思います。しかし、彼は自分の兄弟を殺し(4)、権力を独占しようとしました。その行為もアタルヤが自分の子が死んだと知ったとき、ユダ族を殺したのとよく似ています(2王11:2)。結局、彼は不治の病になり、重病のため死んでしまいます(18)。彼は人々に愛されることなく世を去った、とあります(20)。王を表す表現でこれほど悲しいものはありません。