2歴代誌36章 その預言者たちをばかにした

2歴36:16「ところが、彼らは神の使者たちを笑いものにし、そのみことばを侮り、その預言者たちをばかにしたので、ついに、主の激しい憤りが、その民に対して積み重ねられ、もはや、いやされることがないまでになった」
文脈からするとエレミヤのことを指していると思われます。エレミヤとエゼキエルは、ユダがバビロンに連れていかれることを預言していましたが、同時に王や民の気に入る預言をしていた者もいたようです。そのような預言者に対してエレミヤは「わたしは彼らを遣わしたこともなく、彼らに命じたこともなく、語ったこともない(エレ14:14)」と痛烈な主のことばを浴びせています。しかし、エレミヤの場合、主のことばを伝えれば伝えるほど、捕らえられ「あなたは必ず死ななければならない(エレ26:8)」と脅されています。結局、エレミヤは神の預言者であり、彼の預言した「バビロンに七十年の満ちるころ、わたしはあなたがたを顧み、あなたがたにわたしの幸いな約束を果たして、あなたがたをこの所に帰らせる(エレ29:10)」が成就したことを歴代誌は最後に伝えています(21)。実際には、クロス王は自分の名前がイザヤ書に記されていることを知り(イザ44:28)、200年近くも前から自分の名前が神に知られており、神から直接声をかけられ命じられたと信じていたようです。日本ならまだペリーも浦賀に来航していない時代です。まだペルシャがバビロンを破る前から、名指しで呼ばれたなら心に響くものがあるでしょう。