ルカ10章 宿屋に連れて行き介抱してやった

ルカ10:34「近寄って傷にオリーブ油とぶどう酒を注いで、ほうたいをし、自分の家畜に乗せて宿屋に連れて行き、介抱してやった」
世界では約10ヵ国で「良きサマリヤ人の法」、英語では「good Samaritan laws」という法律が施行されています。ルカの福音書の10章から引用したもので、窮地に陥った人を助けたなら、その結果がどうであれ責任を免れるというものです。医者ではない者が急病の人を扱うなら、間違って悪化してしまうこともあります。しかし、それを放置せず病院に搬送したり、医者を探したりすること、あるいは応急処置をすることをためらってはならないということです。たとえ、応急処置に不備があっても善意の行為に対して、責任を問われることはありません。もちろん、イスラエルにもこの法律はあります。面白いのはヒンドゥー教のインドでもある地方ではこの法律が適用されています。訴訟国家のアメリカでも「良きサマリヤ人の法」が適用されており、たとえ過失で重症化したとしても、助けられた人から訴えられることはありません。それは、聖書にあるように、半殺しになった人を見て見ぬふりをして、道の反対側を通り過ぎていった、レビ、祭司のようであってはならないという教訓を生かしているからです(30-32)。サマリヤ人と聞いて(33)、律法の専門家は心に違和感を覚えたでしょう。それでも彼はイエス様の質問に正しく答えたのです(37)。