ルカ13章 戸をしめてしまってからでは

ルカ13:25「家の主人が、立ち上がって、戸をしめてしまってからでは、外に立って、『ご主人さま。あけてください』と言って、戸をいくらたたいても、もう主人は、『あなたがたがどこの者か、私は知らない』と答えるでしょう」
ノアの箱舟の時代にもすべての動物が箱舟に入ったのち、主はノアのうしろの戸を閉ざされました(創7:16)。戸が閉まったら大洪水が地上を襲い、神のさばきが止まることはありませんでした。ルカの話も戸が閉まってしまったなら、主人に「あなたがたがどこの者か、わたしは知らない」と言われてしまいます。いちど戸を閉めたなら、それまで開かれていたところには戻れません。それは家の主人とともに過ごしていた場所で、一緒に食べたり飲んだりしていた場所です(26)。マタイでは、王子の結婚披露宴に招いた人たちが来ないため、街にいた全ての人を招く話が記されています(マタ22:1-14)。このときただ一人礼服を着ていない者がいて、彼は外に放り出されます(マタ22:12)。礼服は「救い」の象徴でイエス・キリストの信仰のことです。どの話にも共通するのはタイムリミットです。神の定めた時間は必ず訪れます。主は怒るに遅い方です(民14:18)。にもかかわらず、いつまでも神はお怒りにならないと錯覚してしまうのはいかがなものでしょう。エレミヤもエゼキエルも、ユダがバビロンに滅ぼされることを預言していました。自分に不利益なことは起きないと考えるのは楽観的ではありますが、現実的ではありません。