ルカ24章 まさしくわたしです

ルカ24:39「わたしの手やわたしの足を見なさい。まさしくわたしです。わたしにさわって、よく見なさい。霊ならこんな肉や骨はありません。わたしは持っています」
「まさしくわたしです」は、ギリシャ語「エゴ・エイミ」が使われています。新約の中で最低でも8回登場する「エゴ・エイミ」の1つです。それは単に自分を見なさいという意味でなく、死を乗り越え新しい体になったことを宣言しているかのようです。クレオパたちが見ても、一見してイエス様だと気づかなかったように(16)、弟子たちもよみがえったイエス様に違和感を感じていたようです。「霊」は新共同訳では「亡霊」、2017年度訳では「幽霊」と訳されています。おもしろいことに2000年も前から、霊を見る経験を多くの人がしていたことがわかります。イエス様が湖の上を歩いたときも、弟子たちは「phantasma(ファンタスマ)」、つまり幽霊だと言って恐れました(マタ14:26)。唯一、ペテロとヤコブヨハネだけは、山頂でイエス様が御姿に変わられたのを目撃しています(マコ9:2)。この姿と復活のイエス様の姿が同じかどうかはわかりませんが、肉と骨を持ち、食べ物を食べることができました(43)。体の肉体は英語では「flesh」と言い、この肉の思いがいつも神に反抗しようとしていたのです(ロマ8:7)。イエス様は死に勝ち、新しい体に変わりました。すべての人のひな型となって、キリストを信じる者のために新しい体を用意されたのです。