伝道者10章 知恵ある者の心は右に向き

伝道者10:2「知恵ある者の心は右に向き、愚かな者の心は左に向く」
聖書には古くから右を神聖視する記述が残っています。それがなぜなのかはわかりませんが、右と左の2つしかないのに右が神のポジションなのです。ヤコブが孫のマナセとエフライムに按手しようとしたとき、右手を弟のエフライムに置きました。それを見たヨセフは、「父上。そうではありません。こちらが長子なのですから、あなたの右の手を、こちらの頭に置いてください(創48:18)」と言い、兄マナセに右手を置くように頼んでいます。詩篇では多くの歌い手が「主の右の手(詩118:15など)」や「あなたの右の手(詩21:8など)」の表現を使い、神の右の手の力を頼ろうとしています。ソロモンも「知恵ある者の心は右に向く(2)」と言い、やはり右には特別な意味があることを知っていました。この聖書の考え方はそのまま英語の「right」あるいは「righteous」となり、「右」「正しい」という意味を持ちます。天に神がおられるように、右は神が力が宿っている側なのです。イエス様も今は天で神の右の座に着かれています(マコ16:19)。右も左も使っている我々には、到底理解しがたいことですが、聖書が伝える神の側「右」はとても大切なことで、天ではこの規則がすべてを支配しているのです。