ホセア11章 あなたがたのうちにいる聖なる者

ホセ11:9「わたしは燃える怒りで罰しない。わたしは再びエフライムを滅ぼさない。わたしは神であって、人ではなく、あなたがたのうちにいる聖なる者であるからだ。わたしは怒りをもっては来ない」

イスラエルに対する思いが伝わってきます。それは前節の「エフライムよ。わたしはどうしてあなたを引き渡すことができようか。イスラエルよ。どうしてあなたを見捨てることができようか(8)」とあるように、神の律法に歩まなかったイスラエルをこの地から消し去ることは望んでおられないことがわかります。アデマ、ツェボイムは、ソドムとゴモラとともに滅ぼされた小国の名前です(創14:8)。これらの町には、神はおらず、人間の欲だけが支配する国々でした(創13:13)。その滅びはすざましいもので「硫黄と塩によって焼け土となり、種も蒔けず、芽も出さず、草一本も生えなくなっており(申29:23)」と表現されるほどでした。あまりにも歪んだ人間の欲に満ちたソドム、ゴモラ、アデマ、ツェボイムは、神から切り離され、滅ぼされてしまいました。しかし、エフライムについては生き残る可能性を残し、彼らが生きながらえることを前提として、さばきを下しておられます。それは、エフライムの人々の心の中には、聖なるお方の霊が注がれているからです。イエス様以降、聖霊が人々の心に入り、助け主として活躍していますが、この時代にも神の霊がイスラエルの民の中に住み、選ばれた民が見捨てられることがないことがわかります。